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2025年05月13日

豪快にしてダイナミックな下品さ★プライス、ヴィッカーズ、メリル、ショルティ指揮ローマ歌劇場管 ヴェルディ・アイーダ

巫女たちの妖艶な歌声が堪らなく厭らしい...
オーディオ的に聴いても合唱が
力強くワイドに拡がり、その迫力に圧倒されてしまう!

Aida (Complete)
Decca Import
2008-09-16



CD(2CD+BLU-RAY AUDIO)はアマゾンで購入できます。

初恋の人への思慕から生まれた若きショパンの情熱と詩情


通販レコードのご案内日本ではショルティのヴェルディ演奏はレクイエム以外ほぼ黙殺されてしまった。不思議な話である。

DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ
《ブルー・ラベル盤》DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ

 『大丈夫です。履いてますよ』と籠目ていたポーズを正すというのが流行していますね。その以前には、『ワイルドだろぉ~』というのが流行ってましたが。わたしには生まれた時に同じ病院で、しかも近所で親同士も親しかった幼なじみの男の子が二人いまして、お風呂に一緒に入ると男の子のとんがったものを握るのを観て、親はいやらしいとは言わなかった。10年経って、三人はお互いの身体にいやらしさを感じた。さて、古代ローマ人がローマ風呂から現代の銭湯に迷い込んでくる人気漫画が映画化されてヒットしたが、それでは男湯に迷い込んでいたが、その古代ローマ人は現代日本の風俗に目を背けるだろうか。
 王女の身分を隠して敵国の王女の世話をしている主人公。解放を懇願する捕虜の中に長年あえなかった父王の姿を見つけて思わず声をかけてしまったので身分がバレてしまう。そこから音楽は登場人物たちの心情をとことん語り尽くすが、音響的聴かせどころは前半だ。
 有名な「凱旋行進曲」のアイーダ・トランペット独特の輝きを振り撒きながら突き進む音色や、その前のワイドでド迫力の合唱もショルティの引き締まったスケール豊かな指揮と相まって実に見事でスカッと気分爽快になる。オーディオ的に聴いても第一幕第一場後半や第二場後半の合唱が力強くワイドに拡がり、その迫力に圧倒されてしまう。
 レコード店の大先輩から、ショルティの音はとにかくでっかかったと教わったことがある。ホールが飽和するほどにオーケストラを響かせたということだろうが、そうした批評が割りを食わせているのがショルティのこの『アイーダ』だ。曲に対する期待が二分するのだろうか。舞台演出や生演奏には到底及ばないわけでレコード録音はアプローチが違って当然だ。
 本盤でショルティは、ヴェルディが意図したと思われる古代の遺跡や彫像に通ずる率直で硬質なドラマティシズムをあますところなく表現している。「アイーダ」が近世ヨーロッパのドラマではなく、古代世界の物語であることを納得させられる。そこから古代人の質朴な愛憎の葛藤も浮かび上がってくる。上品さにかけるが、生々しく心情を吐露していて生き様として迫ってくるじゃないか。巫女たちの妖艶な歌声が堪らなく厭らしい。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

レコード番号
6.35108
作曲家
ジュゼッペ・ヴェルディ
演奏者
レオンティーン・プライス
ジョン・ヴィッカーズ
ロバート・メリル
オーケストラ
ローマ歌劇場管弦楽団
指揮者
ゲオルク・ショルティ
録音種別
STEREO
製盤国
DE(ドイツ)盤
BLUE WITH BLACK LETTERING, STEREO 3枚組(140g/140g/130g)。

ルイス・レイトンの優秀録音。

リヴィングステレオシリーズ、米 RCA LSC6158 と同じ録音。

コンディション

品番
16214
商品名
DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ
ジャケット状態
M-
レコード状態
M-

販売レコードのカバー、レーベル写真

DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ
DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ
DE DECCA 6.35108 ゲオルク・ショルティ ヴェルディ・アイーダ

通販レコード

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  • オーダー番号16214
  • 特別価格4,400(税込)
  • 通常価格5,500(税込)

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初期盤・クラシックレコード専門店「RECORD SOUND」

入手のメインルートは、英国とフランスのコレクターからですが、その膨大な在庫から厳選した1枚1枚を大切に扱い、専任のスタッフがオペラなどセット物含む登録商品全てを、英国 KEITH MONKS 社製マシンで洗浄し、当時の放送局グレードの機材で入念且つ客観的にグレーディングを行っております。明確な情報の中から「お客様には安心してお買い物して頂ける中古レコードショップ」をモットーに運営しております。


  


Posted by WoodStockR at 04:00Comments(0)通販レコードオペラ

2025年05月09日

オペラのイメージを造ったポップスター◆マリア・カラスの生誕を祝う〜女の苦悩と喜びがその迫真の歌唱で伝わってくる

Maria Callas 1923.12.2-1977.9.16

ソプラノ歌手マリア・カラスが生まれた日(1923年)。20世紀で最も人気を集めた歌手の一人。その死後も世界中から愛される歌声、また波乱に飛んだ生涯について様々な言及がなされるが、そのことが何より彼女の偉大さを物語っている。《カルメン》、《椿姫》、《ラ・ボエーム》など、数々の名録音を残した。
GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
彼女はクラシックの世界に生きた人だが、その記憶のされかたは、ポップ・スターに近いところがある。クラシック通以外にも名前を知られ、広く聴かれた点では、ポピュラーな歌手だったのだ。
波瀾万丈な歴史的歌姫マリア・カラス。肥満児だった少女時代、母親に励まされ、ラジオのアマチュア・コンテストで幾つも賞を取り、音楽界での栄光を夢みながらその賞金をオペラの台本や歌のレッスンにまわしていた。オードリー・ヘプバーンのようなポートレイトで、スタイルの良い美貌のディーヴァとしてマリア・カラスを記憶している方には驚きでしょう。
デビュー当時は一般的なオペラ歌手のイメージと同じく、巨体のまま卓越したテクニックを生かし華々しくデビューしたマリア・カラスでしたが、そこから猛烈なダイエットを開始。スリムなスタイルを手に入れましたが、それと引き換えにしたものは大きい。
過度なダイエットや、数々のスキャンダルにより疲労困憊、歌手活動のほうに支障がでてしまい、華々しいキャリアはわずか10年足らずで終わってしまった。艶のある美声を失った彼女は、激情的な歌唱に転進。マリア・カラスを聴く時は、そのどちらもの時代を楽しめるのですが短いキャリアは音質的に恵まれず、鮮烈的な歌唱はモノラル録音で聴くしか無い。

優秀録音、名演GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集

  • GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
  • GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
A1 Band 1 - Act1. Ecco: Respiro Appena ... Lo Son L'umile Ancella/A2 Band 2 - Act4. Poveri Fiori/A3 Band 3 - Act3. La Mamma Morta/A4 Band 4 - Act1. Ebben? Ne Andò Lontana/A5 Band 5 - Act3. L'altra Notte In Fondo Al Mar/B1 Band 1 - Act1. Cavatina: Una Voce Poco Fà/B2 Band 2 - Act2. Ombra Leggiera (Shadow Song)/B3 Band 3 - Act2. Dov' È L'Indiana Bruna? (Bell Song)/B4 Band 4 - Act5. Bolero: Mercè, Dilette Amiche
DARK BLUE WITH GOLD LETTERING,150㌘,Stamper 1N/3N,GB(イギリス)盤.
天使の歌声と言われたテバルディの前に突如現れた、自己嫌悪の塊だった魔女。歌手活動中は、ふたつのファンのグループがお互いを蹴落とす画策をしてました。そんなふたりは、カラスがイタリアに居る間は歌わないとテバルディに言わせたほどの仲でした。それが証拠この抱きあう写真。

白い鳩と黒虎のツーショット

Face to Face Callas vs. Tebaldi: The Tigress and the Dove

【新品未開封】DE EMI EX7 49518 1 マリア・カラス ポンキエッリ/ラ・ジョコンダ(全曲)

昨今、女神を意味するディーヴァという言葉が安易に使用されるきらいがある。しかし、真にディーヴァらしい、気品に満ちたディーヴァを戦後のオペラ界で探すとなれば、やはりマリア・カラスとなるでしょう。しかしそのマリア・カラスと云え、真のディーヴァの地位に留まっていられたは、英EMI のレッグと関係を持った1952年ごろから1964年晩年のトスカ録音の12年位と以外と短い。海運王オナシスとの恋にやぶれ、晩年催眠剤に頼り、孤独の中、53歳でこの世を去ったマリア・カラスは波乱万丈の生涯をおくった伝説のプリマドンナです。カラスほど〝悲劇のヒロイン〟を演ずるのに相応しいプリマドンナはいない。
  • DE EMI EX7 49518 1 マリア・カラス ポンキエッリ/ラ・ジョコンダ(全曲)
  • この録音が今日まで色褪せないのは、カラスの魅力の全てを表出した強烈な歌唱とカラスの生涯が重なっているからでは・・・・。1950年代後半の演奏ですので、声の調子が気迫と歌心は全盛期で、素晴らしい。カラスのソプラノよりも少し重い声質で、メゾのような響きを持っています。
1959年、イタリアでの録音。本盤でも全盛期の高音に近い歌唱を聴くことが出来ます。聴き直す度に、カラスは紛れもない不世出のソプラノだったのがよくわかる名盤です。DE(ドイツ)盤。
初発盤は Columbia 33CX 1706-1708, Columbia SAX 2359-2361, Angel 3606 C/L, Angel S 3606 C/L 。

  


2025年05月06日

歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合 ムーティ ブルスカンティーニ フレーニ ドニゼッティ 歌劇「ドン・パスクワーレ」

抱腹絶倒のギャグ・オペラが歴史を超えて現代に顕現!


CDはアマゾンで購入できます。

声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、
ベルカント・オペラだ。
その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラ
が「ドン・パスクワーレ」。
オペラで腹を抱えて笑いたい人は、
ぜひとも楽しんでほしい!

デジタル録音の恩恵で、
キングズウェイ・ホールの美しい響きが、
空気感までも正確に再現されます。

ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演。

《仏ニュー・ニッパー盤》FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

 新型コロナウイルス感染拡大防止でウィーン・フィルも演奏会の実行に頭を悩ましていました。バイロイト音楽祭は、2020年の開催を中止すると決定。2021年のウィーンから新年を祝う、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、史上初めて、無観客でのコンサートとなりました。指揮台に立ったのはリッカルド・ムーティ。
 ウィーンでは、1973年に「アイーダ」を指揮して以来、国立歌劇場の演奏を担当しているウィーン・フィルと良好な関係を維持しています。国立歌劇場総支配人マイヤーも、2008年の「コシ・ファン・トゥッテ」後、疎遠になっているムーティに対して、諸手を挙げて歓迎すると語っています。
 長年ウィーン・フィルがホスト役を担っている夏のザルツブルク音楽祭に、カラヤンの招きに応じて、1971年に「ドン・パスクワーレ」でデビューして以来、親密な関係を築いています。
 2014年9月にローマ歌劇場の終身名誉指揮者を辞任した後、一説にはイタリア大統領に?などというスケールの大きな噂も流れ、何かと話題を提供しているムーティですが、イタリアでは、自らが創始したルイジ・ケルビーニ・ジョバニーレ管弦楽団での後進の育成に専念し、イタリア歌劇場のいかなるポストにも就かないと断言しました。すでにフィレンツェで12年間、ミラノで19年間、歌劇場で重要なポストに就いていたことを考えると、〝帝王〟とファンが呼び崇めるのも納得がいきます。

オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。

 声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、ベルカント・オペラだ。ベルカント・オペラというのは、音楽がワーグナーなどのようには凝っていないので、キャストが良くないとなんにも面白くないが、その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラが「ドン・パスクワーレ」。
 ムーティ自身、私のザルツブルク音楽祭でのオペラデビューは、1971年のドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》の成功ででした。と、35年経った2006年に振り返り語っていたほどの自信作だけに、本盤のキャスティングは文句ない。
 歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合させるために、それぞれに適した歌手らを起用。特にマラテスタ役のバリトン、レオ・ヌッチの美声には当時から魅せられているし、タイトルロールのドン・パスクワーレ役には、1947年にイタリア放送協会主催の声楽コンクールで優勝し、ミラノ・スカラ座をはじめとするイタリア各地の歌劇場に登場し、1951年にはグラインドボーン音楽祭、1952年にはザルツブルク音楽祭に出演して話題を呼んだ大ベテランのバス歌手、セスト・ブルスカンティーニが貫禄を見せている。
 1979~1980年のシーズンに合衆国でツアーをしていた直後のインタビューで指揮者はしばしば演出家と衝突します。モーツァルトやヴェルディ、ワーグナーのような作曲家の作品に「内在する」、「音楽にのっとった演出」からあまりに遠くかけ離れているからです。と話していたムーティ。舞台に煩わされないレコードだからムーティも思う存分、彼の音楽美学を発揮。精度、輝きと整合性のために、ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演です。オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。
1982年7月ロンドン、キングズウェイ・ホール、ブックレット付属。
自家薬籠中の名作
ムーティがEMIに録音した、一連のイタリア・オペラ名作シリーズ。ミレッラ・フレーニ、セスト・ブルスカンティーニ、レオ・ヌッチと当時最高のイタリア歌手をロンドンに招聘してセッション録音されました。デジタル録音の恩恵で、キングズウェイ・ホールの美しい響きが空気感までも正確に再現されます。
 ロッシーニ、ベッリーニとドニゼッティの3人は、19世紀前半のイタリアオペラを代表する作曲家としてベルカントオペラの全盛期をリードしました。その中でガエターノ・ドニゼッティ(Gaetano Donizetti/1797年-1848年)は『愛の妙薬』『連隊の娘』『ドンパスクワーレ』などの喜劇的なオペラを書く一方で、『アンナ・ボレーナ』『ルクレツィア・ボルジア』『ランメルモールのルチア』などの悲劇的なオペラも遺しました。
 19世紀初頭のオペラ・ブッファ(喜劇的オペラ)は、『セビリアの理髪師』もそうですが、年配の金持ち男が若い娘に手を出し、彼女とその恋人、彼らの恋の成就を助ける知恵者の三人にコテンパにやられるという物語が結構存在します。70歳の資産家が若い娘と結婚しようとして痛い目に会う、ドニゼッティが晩年に作曲した傑作『ドン・パスクワーレ(Don Paspuale)』も同じ系統といえるでしょう。台本はジョヴァンニ・ルッフィーニが急いで書いたものを、ドニゼッティ自身が手を加えて完成したとされています。

抱腹絶倒の結婚大作戦!綺羅星のごとき歌手が繰り広げるオペラ・ブッファ

 ドン・パスクワーレは資産家ですが、頑固な70歳。日頃から、医師のマラテスタは彼を訝しく思っていました。そんな二人の間で若い恋人同士が翻弄させられるドタバタ劇。彼は、甥のエルネストに「遺産を譲るから、縁談を受けてくれ」を勧めています。しかし、エルネストは「恋人(ノリーナ)がいるから縁談は受けられない」と断ります。
 甥エルネストとノリーナの結婚をマラテスタがお膳立てしようとしていることを知ったパスクワーレが、一行に一泡ふかさようとして逆に策略にはまり、「エルネストとノリーナの結婚が認められた」ところでハッピーエンドで幕となる、誰かが悪役という立場でもない物語。
 主人公と母親との思い出をぶち壊しにするノリーナと、主人公の主治医マラテスタとの関係も何か怪しいし、彼女の恋人でドン・パスクワーレの甥エルネストは「甥っ子は役立たず、ご老人の悩みの種」と合唱で歌われるようにボーっと生きている。そして主人公のドン・パスクワーレが彼らにもまして、70歳なのに子供のまま。過去の思い出にしがみつく、こんな人たち、現実にいるよね。と呟きたくなる。リアルな登場人物たちの『ドン・パスクワーレ』は現代につながる身近な要素も満載で、1843年にパリで初演されて以来、エイジハラスメント的なところが内容から伺われても、ドニゼッティ作曲の美しい音楽と共に、今なお世界中で愛されています。

レコード詳細

プロダクト

Mirella Freni, Sesto Bruscantini, Leo Nucci ∙ Gösta Winbergh, Riccardo Muti ‎– Donizetti, Don Pasquale
  1. 演奏者:
    1. ミレッラ・フレーニ
    2. セスト・ブルスカンティーニ
    3. レオ・ヌッチ
    4. イェスタ・ヴィンベルイ
  2. オーケストラ:
    1. フィルハーモニア管弦楽団
    2. アンブロジアン・シンガーズ
  3. 指揮者:
  4. リッカルド・ムーティ
  5. 作曲家:
  6. ガエターノ・ドニゼッティ
  7. 曲目:
  8. 歌劇「ドン・パスクワーレ」
  9. 録音時期:
  10. 1982年7月
  11. 録音場所:
  12. ロンドン、キングズウェイ・ホール
  13. レーベル:
  14. VSM
  15. レコード番号:
  16. 1434363
  17. 録音種別:
  18. STEREO
  19. 製盤国:
  20. FR(フランス)盤
  21. カルテ:
  22. NEW NIPPER, STEREO DIGITAL 2枚組 (110g/105g)、ブックレット付属。

ヴィンテージレコードのカバー、レーベル写真


  1. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」
  2. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

  3. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

NEW NIPPER)は1980年代中ごろからの、主にデジタル録音主体の時代のレーベルは、ステレオ初期の「セミサークル」に似たデザインのものになります。これが、EMIの最後期のレーベルデザインとなります。

  


2025年05月05日

バルビローリの唸り声も健在*レナータ・スコット、ベルゴンツィ、バルビローリ指揮ローマ歌劇場管 プッチーニ・蝶々夫人


ヴィンテージレコードの楽しみ


バルビローリ好きには、是非お求め頂きたい。

《布張りボックス盤》JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)


Renata Scotto, Carlo Bergonzi, Sir John Barbirolli - Puccini, Madama Butterfly


JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)
 英国の名指揮者バルビローリは、シベリウス・マーラー・ブラームスの交響曲やイギリスの管弦楽曲の録音が有名ですが、オペラにおいても名演を残している。
その中でも、《プッチーニ:蝶々夫人》は、バルビローリらしい美しい演奏で同曲の名盤と言っても間違いではないと思う。最期の場面は涙なしに聞けないバタフライのベスト。弦のトレモロは鳥肌が立ちました。
歌手の素晴らしい出来、それに情感たっぷりのバルビローリ節で歌いまくる。
緩急の旋律を緩やかに繋げイタリア的に小春日和な情緒重視の音楽運びで、これを酔艶とでも呼びたい。

レコード・ノート

レナータ・スコットの活動の前半を代表する記録。彼女は後に再録しているので、少女としての可愛らしさと声の美しさを聴かせるこの演奏と、我が子を残して自殺する振られた女の無念さを歌った後のものと比べるのも面白い。バルビローリ指揮によるユニークな美感が昔から有名な演奏です。

レコードのカバー、レーベル写真

JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…
JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…

Credit and Notes

  1. 演奏者
    • レナータ・スコット
    • アンナ・ディ・スタシオ
    • シルヴァーナ・パドアン
    • カルロ・ベルゴンツィ
    • ピエロ・デ・パルマ
    • ローランド・パネライ
    • ジュゼッペ・モレージ
    • マリオ・リナウド
    • パオロ・モンタルソーロ
    • ローマ歌劇場合唱団
  2. オーケストラ
    ローマ歌劇場管弦楽団
  3. 指揮者
    ジョン・バルビローリ
  4. 作曲家
    ジャコモ・プッチーニ
  5. タイトル
    バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組) EMI AA9375C
  6. レーベル
    東芝音楽工業
  7. レコード番号
    AA-9375-C
  8. 録音
    1966年。
  9. 録音種別
    STEREO
  10. 製盤国
    JP(日本)盤
  11. レーベル世代
    GOLD WITH GREEN LETTERING
  12. カルテ(オペラ)
    STEREO 3枚組(150㌘重量盤), 英EMI同一スタンパー 2YBA 使用盤, 布張りボックス、リーフレット付属。

  


2025年05月03日

オペラのイメージを造ったポップスター◆マリア・カラスの生誕を祝う〜女の苦悩と喜びがその迫真の歌唱で伝わってくる

Maria Callas 1923.12.2-1977.9.16

ソプラノ歌手マリア・カラスが生まれた日(1923年)。20世紀で最も人気を集めた歌手の一人。その死後も世界中から愛される歌声、また波乱に飛んだ生涯について様々な言及がなされるが、そのことが何より彼女の偉大さを物語っている。《カルメン》、《椿姫》、《ラ・ボエーム》など、数々の名録音を残した。
GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
彼女はクラシックの世界に生きた人だが、その記憶のされかたは、ポップ・スターに近いところがある。クラシック通以外にも名前を知られ、広く聴かれた点では、ポピュラーな歌手だったのだ。
波瀾万丈な歴史的歌姫マリア・カラス。肥満児だった少女時代、母親に励まされ、ラジオのアマチュア・コンテストで幾つも賞を取り、音楽界での栄光を夢みながらその賞金をオペラの台本や歌のレッスンにまわしていた。オードリー・ヘプバーンのようなポートレイトで、スタイルの良い美貌のディーヴァとしてマリア・カラスを記憶している方には驚きでしょう。
デビュー当時は一般的なオペラ歌手のイメージと同じく、巨体のまま卓越したテクニックを生かし華々しくデビューしたマリア・カラスでしたが、そこから猛烈なダイエットを開始。スリムなスタイルを手に入れましたが、それと引き換えにしたものは大きい。
過度なダイエットや、数々のスキャンダルにより疲労困憊、歌手活動のほうに支障がでてしまい、華々しいキャリアはわずか10年足らずで終わってしまった。艶のある美声を失った彼女は、激情的な歌唱に転進。マリア・カラスを聴く時は、そのどちらもの時代を楽しめるのですが短いキャリアは音質的に恵まれず、鮮烈的な歌唱はモノラル録音で聴くしか無い。

優秀録音、名演GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集

  • GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
  • GB COLUMBIA 33CX1231 マリア・カラス オペラ・アリア集
A1 Band 1 - Act1. Ecco: Respiro Appena ... Lo Son L'umile Ancella/A2 Band 2 - Act4. Poveri Fiori/A3 Band 3 - Act3. La Mamma Morta/A4 Band 4 - Act1. Ebben? Ne Andò Lontana/A5 Band 5 - Act3. L'altra Notte In Fondo Al Mar/B1 Band 1 - Act1. Cavatina: Una Voce Poco Fà/B2 Band 2 - Act2. Ombra Leggiera (Shadow Song)/B3 Band 3 - Act2. Dov' È L'Indiana Bruna? (Bell Song)/B4 Band 4 - Act5. Bolero: Mercè, Dilette Amiche
DARK BLUE WITH GOLD LETTERING,150㌘,Stamper 1N/3N,GB(イギリス)盤.
天使の歌声と言われたテバルディの前に突如現れた、自己嫌悪の塊だった魔女。歌手活動中は、ふたつのファンのグループがお互いを蹴落とす画策をしてました。そんなふたりは、カラスがイタリアに居る間は歌わないとテバルディに言わせたほどの仲でした。それが証拠この抱きあう写真。

白い鳩と黒虎のツーショット

Face to Face Callas vs. Tebaldi: The Tigress and the Dove

【新品未開封】DE EMI EX7 49518 1 マリア・カラス ポンキエッリ/ラ・ジョコンダ(全曲)

昨今、女神を意味するディーヴァという言葉が安易に使用されるきらいがある。しかし、真にディーヴァらしい、気品に満ちたディーヴァを戦後のオペラ界で探すとなれば、やはりマリア・カラスとなるでしょう。しかしそのマリア・カラスと云え、真のディーヴァの地位に留まっていられたは、英EMI のレッグと関係を持った1952年ごろから1964年晩年のトスカ録音の12年位と以外と短い。海運王オナシスとの恋にやぶれ、晩年催眠剤に頼り、孤独の中、53歳でこの世を去ったマリア・カラスは波乱万丈の生涯をおくった伝説のプリマドンナです。カラスほど〝悲劇のヒロイン〟を演ずるのに相応しいプリマドンナはいない。
  • DE EMI EX7 49518 1 マリア・カラス ポンキエッリ/ラ・ジョコンダ(全曲)
  • この録音が今日まで色褪せないのは、カラスの魅力の全てを表出した強烈な歌唱とカラスの生涯が重なっているからでは・・・・。1950年代後半の演奏ですので、声の調子が気迫と歌心は全盛期で、素晴らしい。カラスのソプラノよりも少し重い声質で、メゾのような響きを持っています。
1959年、イタリアでの録音。本盤でも全盛期の高音に近い歌唱を聴くことが出来ます。聴き直す度に、カラスは紛れもない不世出のソプラノだったのがよくわかる名盤です。DE(ドイツ)盤。
初発盤は Columbia 33CX 1706-1708, Columbia SAX 2359-2361, Angel 3606 C/L, Angel S 3606 C/L 。

  


2025年05月02日

バルビローリの唸り声も健在*レナータ・スコット、ベルゴンツィ、バルビローリ指揮ローマ歌劇場管 プッチーニ・蝶々夫人


ヴィンテージレコードの楽しみ


バルビローリ好きには、是非お求め頂きたい。

《布張りボックス盤》JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)


Renata Scotto, Carlo Bergonzi, Sir John Barbirolli - Puccini, Madama Butterfly


JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)
 英国の名指揮者バルビローリは、シベリウス・マーラー・ブラームスの交響曲やイギリスの管弦楽曲の録音が有名ですが、オペラにおいても名演を残している。
その中でも、《プッチーニ:蝶々夫人》は、バルビローリらしい美しい演奏で同曲の名盤と言っても間違いではないと思う。最期の場面は涙なしに聞けないバタフライのベスト。弦のトレモロは鳥肌が立ちました。
歌手の素晴らしい出来、それに情感たっぷりのバルビローリ節で歌いまくる。
緩急の旋律を緩やかに繋げイタリア的に小春日和な情緒重視の音楽運びで、これを酔艶とでも呼びたい。

レコード・ノート

レナータ・スコットの活動の前半を代表する記録。彼女は後に再録しているので、少女としての可愛らしさと声の美しさを聴かせるこの演奏と、我が子を残して自殺する振られた女の無念さを歌った後のものと比べるのも面白い。バルビローリ指揮によるユニークな美感が昔から有名な演奏です。

レコードのカバー、レーベル写真

JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…
JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…

Credit and Notes

  1. 演奏者
    • レナータ・スコット
    • アンナ・ディ・スタシオ
    • シルヴァーナ・パドアン
    • カルロ・ベルゴンツィ
    • ピエロ・デ・パルマ
    • ローランド・パネライ
    • ジュゼッペ・モレージ
    • マリオ・リナウド
    • パオロ・モンタルソーロ
    • ローマ歌劇場合唱団
  2. オーケストラ
    ローマ歌劇場管弦楽団
  3. 指揮者
    ジョン・バルビローリ
  4. 作曲家
    ジャコモ・プッチーニ
  5. タイトル
    バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組) EMI AA9375C
  6. レーベル
    東芝音楽工業
  7. レコード番号
    AA-9375-C
  8. 録音
    1966年。
  9. 録音種別
    STEREO
  10. 製盤国
    JP(日本)盤
  11. レーベル世代
    GOLD WITH GREEN LETTERING
  12. カルテ(オペラ)
    STEREO 3枚組(150㌘重量盤), 英EMI同一スタンパー 2YBA 使用盤, 布張りボックス、リーフレット付属。

  


2025年05月01日

歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合 ムーティ ブルスカンティーニ フレーニ ドニゼッティ 歌劇「ドン・パスクワーレ」

抱腹絶倒のギャグ・オペラが歴史を超えて現代に顕現!


CDはアマゾンで購入できます。

声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、
ベルカント・オペラだ。
その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラ
が「ドン・パスクワーレ」。
オペラで腹を抱えて笑いたい人は、
ぜひとも楽しんでほしい!

デジタル録音の恩恵で、
キングズウェイ・ホールの美しい響きが、
空気感までも正確に再現されます。

ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演。

《仏ニュー・ニッパー盤》FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

 新型コロナウイルス感染拡大防止でウィーン・フィルも演奏会の実行に頭を悩ましていました。バイロイト音楽祭は、2020年の開催を中止すると決定。2021年のウィーンから新年を祝う、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、史上初めて、無観客でのコンサートとなりました。指揮台に立ったのはリッカルド・ムーティ。
 ウィーンでは、1973年に「アイーダ」を指揮して以来、国立歌劇場の演奏を担当しているウィーン・フィルと良好な関係を維持しています。国立歌劇場総支配人マイヤーも、2008年の「コシ・ファン・トゥッテ」後、疎遠になっているムーティに対して、諸手を挙げて歓迎すると語っています。
 長年ウィーン・フィルがホスト役を担っている夏のザルツブルク音楽祭に、カラヤンの招きに応じて、1971年に「ドン・パスクワーレ」でデビューして以来、親密な関係を築いています。
 2014年9月にローマ歌劇場の終身名誉指揮者を辞任した後、一説にはイタリア大統領に?などというスケールの大きな噂も流れ、何かと話題を提供しているムーティですが、イタリアでは、自らが創始したルイジ・ケルビーニ・ジョバニーレ管弦楽団での後進の育成に専念し、イタリア歌劇場のいかなるポストにも就かないと断言しました。すでにフィレンツェで12年間、ミラノで19年間、歌劇場で重要なポストに就いていたことを考えると、〝帝王〟とファンが呼び崇めるのも納得がいきます。

オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。

 声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、ベルカント・オペラだ。ベルカント・オペラというのは、音楽がワーグナーなどのようには凝っていないので、キャストが良くないとなんにも面白くないが、その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラが「ドン・パスクワーレ」。
 ムーティ自身、私のザルツブルク音楽祭でのオペラデビューは、1971年のドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》の成功ででした。と、35年経った2006年に振り返り語っていたほどの自信作だけに、本盤のキャスティングは文句ない。
 歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合させるために、それぞれに適した歌手らを起用。特にマラテスタ役のバリトン、レオ・ヌッチの美声には当時から魅せられているし、タイトルロールのドン・パスクワーレ役には、1947年にイタリア放送協会主催の声楽コンクールで優勝し、ミラノ・スカラ座をはじめとするイタリア各地の歌劇場に登場し、1951年にはグラインドボーン音楽祭、1952年にはザルツブルク音楽祭に出演して話題を呼んだ大ベテランのバス歌手、セスト・ブルスカンティーニが貫禄を見せている。
 1979~1980年のシーズンに合衆国でツアーをしていた直後のインタビューで指揮者はしばしば演出家と衝突します。モーツァルトやヴェルディ、ワーグナーのような作曲家の作品に「内在する」、「音楽にのっとった演出」からあまりに遠くかけ離れているからです。と話していたムーティ。舞台に煩わされないレコードだからムーティも思う存分、彼の音楽美学を発揮。精度、輝きと整合性のために、ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演です。オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。
1982年7月ロンドン、キングズウェイ・ホール、ブックレット付属。
自家薬籠中の名作
ムーティがEMIに録音した、一連のイタリア・オペラ名作シリーズ。ミレッラ・フレーニ、セスト・ブルスカンティーニ、レオ・ヌッチと当時最高のイタリア歌手をロンドンに招聘してセッション録音されました。デジタル録音の恩恵で、キングズウェイ・ホールの美しい響きが空気感までも正確に再現されます。
 ロッシーニ、ベッリーニとドニゼッティの3人は、19世紀前半のイタリアオペラを代表する作曲家としてベルカントオペラの全盛期をリードしました。その中でガエターノ・ドニゼッティ(Gaetano Donizetti/1797年-1848年)は『愛の妙薬』『連隊の娘』『ドンパスクワーレ』などの喜劇的なオペラを書く一方で、『アンナ・ボレーナ』『ルクレツィア・ボルジア』『ランメルモールのルチア』などの悲劇的なオペラも遺しました。
 19世紀初頭のオペラ・ブッファ(喜劇的オペラ)は、『セビリアの理髪師』もそうですが、年配の金持ち男が若い娘に手を出し、彼女とその恋人、彼らの恋の成就を助ける知恵者の三人にコテンパにやられるという物語が結構存在します。70歳の資産家が若い娘と結婚しようとして痛い目に会う、ドニゼッティが晩年に作曲した傑作『ドン・パスクワーレ(Don Paspuale)』も同じ系統といえるでしょう。台本はジョヴァンニ・ルッフィーニが急いで書いたものを、ドニゼッティ自身が手を加えて完成したとされています。

抱腹絶倒の結婚大作戦!綺羅星のごとき歌手が繰り広げるオペラ・ブッファ

 ドン・パスクワーレは資産家ですが、頑固な70歳。日頃から、医師のマラテスタは彼を訝しく思っていました。そんな二人の間で若い恋人同士が翻弄させられるドタバタ劇。彼は、甥のエルネストに「遺産を譲るから、縁談を受けてくれ」を勧めています。しかし、エルネストは「恋人(ノリーナ)がいるから縁談は受けられない」と断ります。
 甥エルネストとノリーナの結婚をマラテスタがお膳立てしようとしていることを知ったパスクワーレが、一行に一泡ふかさようとして逆に策略にはまり、「エルネストとノリーナの結婚が認められた」ところでハッピーエンドで幕となる、誰かが悪役という立場でもない物語。
 主人公と母親との思い出をぶち壊しにするノリーナと、主人公の主治医マラテスタとの関係も何か怪しいし、彼女の恋人でドン・パスクワーレの甥エルネストは「甥っ子は役立たず、ご老人の悩みの種」と合唱で歌われるようにボーっと生きている。そして主人公のドン・パスクワーレが彼らにもまして、70歳なのに子供のまま。過去の思い出にしがみつく、こんな人たち、現実にいるよね。と呟きたくなる。リアルな登場人物たちの『ドン・パスクワーレ』は現代につながる身近な要素も満載で、1843年にパリで初演されて以来、エイジハラスメント的なところが内容から伺われても、ドニゼッティ作曲の美しい音楽と共に、今なお世界中で愛されています。

レコード詳細

プロダクト

Mirella Freni, Sesto Bruscantini, Leo Nucci ∙ Gösta Winbergh, Riccardo Muti ‎– Donizetti, Don Pasquale
  1. 演奏者:
    1. ミレッラ・フレーニ
    2. セスト・ブルスカンティーニ
    3. レオ・ヌッチ
    4. イェスタ・ヴィンベルイ
  2. オーケストラ:
    1. フィルハーモニア管弦楽団
    2. アンブロジアン・シンガーズ
  3. 指揮者:
  4. リッカルド・ムーティ
  5. 作曲家:
  6. ガエターノ・ドニゼッティ
  7. 曲目:
  8. 歌劇「ドン・パスクワーレ」
  9. 録音時期:
  10. 1982年7月
  11. 録音場所:
  12. ロンドン、キングズウェイ・ホール
  13. レーベル:
  14. VSM
  15. レコード番号:
  16. 1434363
  17. 録音種別:
  18. STEREO
  19. 製盤国:
  20. FR(フランス)盤
  21. カルテ:
  22. NEW NIPPER, STEREO DIGITAL 2枚組 (110g/105g)、ブックレット付属。

ヴィンテージレコードのカバー、レーベル写真


  1. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」
  2. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

  3. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

NEW NIPPER)は1980年代中ごろからの、主にデジタル録音主体の時代のレーベルは、ステレオ初期の「セミサークル」に似たデザインのものになります。これが、EMIの最後期のレーベルデザインとなります。

  


2025年04月30日

バルビローリの唸り声も健在*レナータ・スコット、ベルゴンツィ、バルビローリ指揮ローマ歌劇場管 プッチーニ・蝶々夫人


ヴィンテージレコードの楽しみ


バルビローリ好きには、是非お求め頂きたい。

《布張りボックス盤》JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)


Renata Scotto, Carlo Bergonzi, Sir John Barbirolli - Puccini, Madama Butterfly


JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)
 英国の名指揮者バルビローリは、シベリウス・マーラー・ブラームスの交響曲やイギリスの管弦楽曲の録音が有名ですが、オペラにおいても名演を残している。
その中でも、《プッチーニ:蝶々夫人》は、バルビローリらしい美しい演奏で同曲の名盤と言っても間違いではないと思う。最期の場面は涙なしに聞けないバタフライのベスト。弦のトレモロは鳥肌が立ちました。
歌手の素晴らしい出来、それに情感たっぷりのバルビローリ節で歌いまくる。
緩急の旋律を緩やかに繋げイタリア的に小春日和な情緒重視の音楽運びで、これを酔艶とでも呼びたい。

レコード・ノート

レナータ・スコットの活動の前半を代表する記録。彼女は後に再録しているので、少女としての可愛らしさと声の美しさを聴かせるこの演奏と、我が子を残して自殺する振られた女の無念さを歌った後のものと比べるのも面白い。バルビローリ指揮によるユニークな美感が昔から有名な演奏です。

レコードのカバー、レーベル写真

JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…
JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…

Credit and Notes

  1. 演奏者
    • レナータ・スコット
    • アンナ・ディ・スタシオ
    • シルヴァーナ・パドアン
    • カルロ・ベルゴンツィ
    • ピエロ・デ・パルマ
    • ローランド・パネライ
    • ジュゼッペ・モレージ
    • マリオ・リナウド
    • パオロ・モンタルソーロ
    • ローマ歌劇場合唱団
  2. オーケストラ
    ローマ歌劇場管弦楽団
  3. 指揮者
    ジョン・バルビローリ
  4. 作曲家
    ジャコモ・プッチーニ
  5. タイトル
    バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組) EMI AA9375C
  6. レーベル
    東芝音楽工業
  7. レコード番号
    AA-9375-C
  8. 録音
    1966年。
  9. 録音種別
    STEREO
  10. 製盤国
    JP(日本)盤
  11. レーベル世代
    GOLD WITH GREEN LETTERING
  12. カルテ(オペラ)
    STEREO 3枚組(150㌘重量盤), 英EMI同一スタンパー 2YBA 使用盤, 布張りボックス、リーフレット付属。

  


2025年04月28日

バルビローリの唸り声も健在*レナータ・スコット、ベルゴンツィ、バルビローリ指揮ローマ歌劇場管 プッチーニ・蝶々夫人


ヴィンテージレコードの楽しみ


バルビローリ好きには、是非お求め頂きたい。

《布張りボックス盤》JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)


Renata Scotto, Carlo Bergonzi, Sir John Barbirolli - Puccini, Madama Butterfly


JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組)
 英国の名指揮者バルビローリは、シベリウス・マーラー・ブラームスの交響曲やイギリスの管弦楽曲の録音が有名ですが、オペラにおいても名演を残している。
その中でも、《プッチーニ:蝶々夫人》は、バルビローリらしい美しい演奏で同曲の名盤と言っても間違いではないと思う。最期の場面は涙なしに聞けないバタフライのベスト。弦のトレモロは鳥肌が立ちました。
歌手の素晴らしい出来、それに情感たっぷりのバルビローリ節で歌いまくる。
緩急の旋律を緩やかに繋げイタリア的に小春日和な情緒重視の音楽運びで、これを酔艶とでも呼びたい。

レコード・ノート

レナータ・スコットの活動の前半を代表する記録。彼女は後に再録しているので、少女としての可愛らしさと声の美しさを聴かせるこの演奏と、我が子を残して自殺する振られた女の無念さを歌った後のものと比べるのも面白い。バルビローリ指揮によるユニークな美感が昔から有名な演奏です。

レコードのカバー、レーベル写真

JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…
JP 東芝音楽工業 AA9375C バルビローリ/ローマ国立歌劇場管…

Credit and Notes

  1. 演奏者
    • レナータ・スコット
    • アンナ・ディ・スタシオ
    • シルヴァーナ・パドアン
    • カルロ・ベルゴンツィ
    • ピエロ・デ・パルマ
    • ローランド・パネライ
    • ジュゼッペ・モレージ
    • マリオ・リナウド
    • パオロ・モンタルソーロ
    • ローマ歌劇場合唱団
  2. オーケストラ
    ローマ歌劇場管弦楽団
  3. 指揮者
    ジョン・バルビローリ
  4. 作曲家
    ジャコモ・プッチーニ
  5. タイトル
    バルビローリ/ローマ国立歌劇場管 プッチーニ 歌劇「蝶々夫人」(3枚組) EMI AA9375C
  6. レーベル
    東芝音楽工業
  7. レコード番号
    AA-9375-C
  8. 録音
    1966年。
  9. 録音種別
    STEREO
  10. 製盤国
    JP(日本)盤
  11. レーベル世代
    GOLD WITH GREEN LETTERING
  12. カルテ(オペラ)
    STEREO 3枚組(150㌘重量盤), 英EMI同一スタンパー 2YBA 使用盤, 布張りボックス、リーフレット付属。

  


2025年04月27日

歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合 ムーティ ブルスカンティーニ フレーニ ドニゼッティ 歌劇「ドン・パスクワーレ」

抱腹絶倒のギャグ・オペラが歴史を超えて現代に顕現!


CDはアマゾンで購入できます。

声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、
ベルカント・オペラだ。
その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラ
が「ドン・パスクワーレ」。
オペラで腹を抱えて笑いたい人は、
ぜひとも楽しんでほしい!

デジタル録音の恩恵で、
キングズウェイ・ホールの美しい響きが、
空気感までも正確に再現されます。

ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演。

《仏ニュー・ニッパー盤》FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

 新型コロナウイルス感染拡大防止でウィーン・フィルも演奏会の実行に頭を悩ましていました。バイロイト音楽祭は、2020年の開催を中止すると決定。2021年のウィーンから新年を祝う、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、史上初めて、無観客でのコンサートとなりました。指揮台に立ったのはリッカルド・ムーティ。
 ウィーンでは、1973年に「アイーダ」を指揮して以来、国立歌劇場の演奏を担当しているウィーン・フィルと良好な関係を維持しています。国立歌劇場総支配人マイヤーも、2008年の「コシ・ファン・トゥッテ」後、疎遠になっているムーティに対して、諸手を挙げて歓迎すると語っています。
 長年ウィーン・フィルがホスト役を担っている夏のザルツブルク音楽祭に、カラヤンの招きに応じて、1971年に「ドン・パスクワーレ」でデビューして以来、親密な関係を築いています。
 2014年9月にローマ歌劇場の終身名誉指揮者を辞任した後、一説にはイタリア大統領に?などというスケールの大きな噂も流れ、何かと話題を提供しているムーティですが、イタリアでは、自らが創始したルイジ・ケルビーニ・ジョバニーレ管弦楽団での後進の育成に専念し、イタリア歌劇場のいかなるポストにも就かないと断言しました。すでにフィレンツェで12年間、ミラノで19年間、歌劇場で重要なポストに就いていたことを考えると、〝帝王〟とファンが呼び崇めるのも納得がいきます。

オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。

 声楽というもののテクニックの世界のひとつの頂点が、ベルカント・オペラだ。ベルカント・オペラというのは、音楽がワーグナーなどのようには凝っていないので、キャストが良くないとなんにも面白くないが、その中でも抱腹絶倒のギャグ・オペラが「ドン・パスクワーレ」。
 ムーティ自身、私のザルツブルク音楽祭でのオペラデビューは、1971年のドニゼッティ《ドン・パスクワーレ》の成功ででした。と、35年経った2006年に振り返り語っていたほどの自信作だけに、本盤のキャスティングは文句ない。
 歴史的解釈と現代的解釈を見事に融合させるために、それぞれに適した歌手らを起用。特にマラテスタ役のバリトン、レオ・ヌッチの美声には当時から魅せられているし、タイトルロールのドン・パスクワーレ役には、1947年にイタリア放送協会主催の声楽コンクールで優勝し、ミラノ・スカラ座をはじめとするイタリア各地の歌劇場に登場し、1951年にはグラインドボーン音楽祭、1952年にはザルツブルク音楽祭に出演して話題を呼んだ大ベテランのバス歌手、セスト・ブルスカンティーニが貫禄を見せている。
 1979~1980年のシーズンに合衆国でツアーをしていた直後のインタビューで指揮者はしばしば演出家と衝突します。モーツァルトやヴェルディ、ワーグナーのような作曲家の作品に「内在する」、「音楽にのっとった演出」からあまりに遠くかけ離れているからです。と話していたムーティ。舞台に煩わされないレコードだからムーティも思う存分、彼の音楽美学を発揮。精度、輝きと整合性のために、ドン・パスクアーレの茶番に鋭いウィットと穏やかな感情をもたらした名演です。オペラで腹を抱えて笑いたい人は、ぜひとも楽しんでほしい。
1982年7月ロンドン、キングズウェイ・ホール、ブックレット付属。
自家薬籠中の名作
ムーティがEMIに録音した、一連のイタリア・オペラ名作シリーズ。ミレッラ・フレーニ、セスト・ブルスカンティーニ、レオ・ヌッチと当時最高のイタリア歌手をロンドンに招聘してセッション録音されました。デジタル録音の恩恵で、キングズウェイ・ホールの美しい響きが空気感までも正確に再現されます。
 ロッシーニ、ベッリーニとドニゼッティの3人は、19世紀前半のイタリアオペラを代表する作曲家としてベルカントオペラの全盛期をリードしました。その中でガエターノ・ドニゼッティ(Gaetano Donizetti/1797年-1848年)は『愛の妙薬』『連隊の娘』『ドンパスクワーレ』などの喜劇的なオペラを書く一方で、『アンナ・ボレーナ』『ルクレツィア・ボルジア』『ランメルモールのルチア』などの悲劇的なオペラも遺しました。
 19世紀初頭のオペラ・ブッファ(喜劇的オペラ)は、『セビリアの理髪師』もそうですが、年配の金持ち男が若い娘に手を出し、彼女とその恋人、彼らの恋の成就を助ける知恵者の三人にコテンパにやられるという物語が結構存在します。70歳の資産家が若い娘と結婚しようとして痛い目に会う、ドニゼッティが晩年に作曲した傑作『ドン・パスクワーレ(Don Paspuale)』も同じ系統といえるでしょう。台本はジョヴァンニ・ルッフィーニが急いで書いたものを、ドニゼッティ自身が手を加えて完成したとされています。

抱腹絶倒の結婚大作戦!綺羅星のごとき歌手が繰り広げるオペラ・ブッファ

 ドン・パスクワーレは資産家ですが、頑固な70歳。日頃から、医師のマラテスタは彼を訝しく思っていました。そんな二人の間で若い恋人同士が翻弄させられるドタバタ劇。彼は、甥のエルネストに「遺産を譲るから、縁談を受けてくれ」を勧めています。しかし、エルネストは「恋人(ノリーナ)がいるから縁談は受けられない」と断ります。
 甥エルネストとノリーナの結婚をマラテスタがお膳立てしようとしていることを知ったパスクワーレが、一行に一泡ふかさようとして逆に策略にはまり、「エルネストとノリーナの結婚が認められた」ところでハッピーエンドで幕となる、誰かが悪役という立場でもない物語。
 主人公と母親との思い出をぶち壊しにするノリーナと、主人公の主治医マラテスタとの関係も何か怪しいし、彼女の恋人でドン・パスクワーレの甥エルネストは「甥っ子は役立たず、ご老人の悩みの種」と合唱で歌われるようにボーっと生きている。そして主人公のドン・パスクワーレが彼らにもまして、70歳なのに子供のまま。過去の思い出にしがみつく、こんな人たち、現実にいるよね。と呟きたくなる。リアルな登場人物たちの『ドン・パスクワーレ』は現代につながる身近な要素も満載で、1843年にパリで初演されて以来、エイジハラスメント的なところが内容から伺われても、ドニゼッティ作曲の美しい音楽と共に、今なお世界中で愛されています。

レコード詳細

プロダクト

Mirella Freni, Sesto Bruscantini, Leo Nucci ∙ Gösta Winbergh, Riccardo Muti ‎– Donizetti, Don Pasquale
  1. 演奏者:
    1. ミレッラ・フレーニ
    2. セスト・ブルスカンティーニ
    3. レオ・ヌッチ
    4. イェスタ・ヴィンベルイ
  2. オーケストラ:
    1. フィルハーモニア管弦楽団
    2. アンブロジアン・シンガーズ
  3. 指揮者:
  4. リッカルド・ムーティ
  5. 作曲家:
  6. ガエターノ・ドニゼッティ
  7. 曲目:
  8. 歌劇「ドン・パスクワーレ」
  9. 録音時期:
  10. 1982年7月
  11. 録音場所:
  12. ロンドン、キングズウェイ・ホール
  13. レーベル:
  14. VSM
  15. レコード番号:
  16. 1434363
  17. 録音種別:
  18. STEREO
  19. 製盤国:
  20. FR(フランス)盤
  21. カルテ:
  22. NEW NIPPER, STEREO DIGITAL 2枚組 (110g/105g)、ブックレット付属。

ヴィンテージレコードのカバー、レーベル写真


  1. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」
  2. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

  3. FR VSM 1434363 ムーティ ドニゼッティ:歌劇「ドン・パスクワーレ」

NEW NIPPER)は1980年代中ごろからの、主にデジタル録音主体の時代のレーベルは、ステレオ初期の「セミサークル」に似たデザインのものになります。これが、EMIの最後期のレーベルデザインとなります。