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2024年08月19日

鬼才指揮者の若き日の名演、優秀録音◉マゼール指揮ウィーン・フィル◯チャイコフスキー・交響曲第4番

鬼才指揮者の超能力!


CDはアマゾンで購入できます。

英デッカの面目躍如といった素晴らしい録音!
チャイコフスキーは録音が良いことは必須です。
細部にこだわり抜くマゼールの芸風との相性も良く、通常では意識しないような細部の音型をシャープに立ち上がらせたり
自在で俊敏なドライヴ感を克明に伝えるなど、当時のマゼールならではの魅力をいっそう際立たせています。

通販レコードのご案内超能力の域。楽譜を熟知した指揮の緻密さは驚嘆すべきものがあった。

GB DECCA SXL6157 マゼール&VPO チャイコフスキー・ 交響曲4番《ED2、オリジナル盤》GB DECCA SXL6157 マゼール&VPO チャイコフスキー・ 交響曲4番

早熟の天才として幼いころからヴァイオリン奏者として名を成し、ニューイヤーコンサートではボスコフスキー再来とばかりに弾き振り感動与えてくれました。彼の指揮のもとで演奏した、ウィーン・フィルの楽団員は記憶力の抜群な指揮者だったと当時を語っていた。譜面をめくること無く、頭のなかでめくりながら指揮をしているようだったという。

ドラマティックな展開に富むこの曲を覇気あふれるタクトで、ぐいぐい引っ張るマゼールの力量が魅力。この曲のカラヤンの演奏はすごい。しかし、そのカラヤンに畏怖を感じさせていたであろうマゼールの音楽もまたすごい。

そんな超才能は、早熟の天才所以もある。8歳で大学オケを指揮してデビュー、9歳でストコフスキーの招きでロサンゼルス・フィルを指揮、さらにトスカニーニに認められNBC交響楽団を指揮、ニューヨーク・フィルにもデビューした。その少年に対して練習中はわざと音を外して嫌がらせをする立派な大人たちに、マゼール少年はプロの指揮者としてその間違いを指摘し健全な人間関係を築いていったという。

このウィーン・フィルとの録音の前に、ドイツ・グラモフォンでベルリン・フィルとの録音もある。30歳の史上最年少でバイロイト音楽祭デビューを飾った時の録音で、わずか数年前までフルトヴェングラーが指揮し、今は帝王カラヤンが君臨する天下のベルリン・フィルを相手にしている。その5年後、名匠カルーショーが(5番のプロデュースを最後に)身を引いた後のことだ。当時のレコード会社の協定では掟破り覚悟のギリギリといえる同一曲の録音をウィーン・フィルで敢行。英国 DECCA 社としてはカラヤンとの契約が継続できるか不安定要素だったのだろう。たとえ保険としてのマゼールの器用だったとして、チャイコフスキーの交響曲、協奏曲をまとまった形で今、私たちは楽しむことができているのは嬉しいことです。

チャイコフスキーは、録音が良いことは必須です。本盤は、クールかつクリアな雰囲気となっており、シベリウス同様チャイコフスキーにもピッタリ。朗々と鳴り渡る金管や明晰なティンパニなどは立派にロシアの雰囲気を醸し出している。決して明るすぎることのないシャープさは、けっして曲想から逸脱してはいません。英国 DECCA 録音の面目躍如といったところでしょうか。素晴らしい録音です。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

GB Decca SXL6157 – Lorin Maazel – Vienna Philharmonic Orchestra – Tchaikovsky ‎– Symphony No.4
品番
34-16384
レコード番号
SXL6157
作曲家
ピョートル・チャイコフスキー
オーケストラ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者
ロリン・マゼール
録音種別
STEREO

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
GB(イギリス)盤
Producer: Erik Smith
Engineer: Gordon Parry
Recording location: Sofiensaal, Vienna, September 1963 - October 1964
まだ若かったマゼールが、ウィーン・フィルを指揮してデッカにおこなったセッション録音。録音会場は、かつてデッカがウィーン・フィルとのセッション録音に多用したゾフィエンザールで、このホールでの収録時に顕著な生々しいサウンドが演奏の個性をいっそう引き立てています。
「ffss」のロゴ・マークでも知られたその鮮明な響きは細部にこだわり抜くマゼールの芸風との相性も良く、通常では意識しないような細部の音型をシャープに立ち上がらせたり自在で俊敏なドライヴ感を克明に伝えるなど、当時のマゼールならではの魅力をいっそう際立たせていたように思います。
ロマン派交響曲としてのスリルやダイナミズムを往年のウィーン・フィルの個性豊かな美しいサウンドで実現したユニークな内容。

販売レコードのカバー、レーベル写真

ED2
レーベル中にデザインされている銀色の帯(黒色で「 FULL FREQUENCY 」と書かれている)の幅が13ミリメートルあり、ED4 よりかなり広い。そのため、「ワイド・バンド」とも呼ばれています。またラージ・レーベルの外周から約1センチのところに溝( GROOVE )があります。ここまではファースト・ラベルと同一デザインです。ただし、ラベル上部10時位置の文字が、「 Made in England By … 」に変更になりました。多くの専門家の間で、このセカンド( ED2 )の音質は、ファーストラベル( ED1 )に似ているという意見が多いです。

WIDE BAND WITH GROOVE MADE IN ENGLAND ED2, STEREO 1枚組(150g), Release 1965, Stamper 1W/3G。

通販レコード

品番34-16384
特別価格8,800 円(税込)
通常価格11,000 円

詳細の確認、特別価格での購入手続きは品番のリンクから行えます。「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。

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Posted by WoodStockR at 23:15Comments(0)交響曲通販レコード

2024年08月19日

くつろいで居心地のよい音楽◆室内楽のカミ曲 ウィーン八重奏団 メンデルスゾーン 八重奏曲

明るく爽やかな初期ロマン派の雰囲気と
若き天才の瑞々しい感性に彩られた名曲
「室内楽のカミ曲」
デッカ黄金期を代表する名盤。
音楽の喜び・楽しみを共にわかちあい、
輝いていた黄金時代のウィーン・フィルの心。

Mendelssohn/Schubert: Octet/Tr
Walter Panhofer
Eloquence Australia
2010-09-24



CDはアマゾンで購入できます。

38年ぶり阪神タイガース日本一に


通販レコードのご案内音楽の喜び・楽しみを共にわかちあい、輝いていた黄金時代のウィーン・フィルの心。意気のようなものが充満している。

GB DEC LXT2870 ヴィエンナオクテット メンデルスゾーン 八重奏曲(フラット210g重量盤・金文字初出)《英オレンジ金文字フラット盤》GB DECCA LXT2870 ヴィエンナオクテット メンデルスゾーン 八重奏曲(フラット210g重量盤・金文字初出)
 淡々とした美しさを奥深い透明感で貫いて描ききる素晴らしい名演。ウィーンの名手達が弾力的なリズム感と固い構成感で全体を見失わせない実に上手い設計で聴かせてくれる。
 一貫して広がりを持った、豊かで伸びやかな感性に溢れている。こうした表現は、当時のウィーン・フィルのトップ、ボスコフスキーやヒューブナーらの名手。気心の知れたメンバーによる演奏ということもあるのでしょう、きっちり作り上げた精密感よりも余裕と慈しみを感じさせる秀演。モーツァルトでもそうですが、こういうくつろいで居心地のよい音楽はこの団体の十八番ですね。
 メンデルスゾーンの八重奏曲は、明るく爽やかな初期ロマン派の雰囲気と若き天才の瑞々しい感性に彩られた名曲です。アントン・フィーツのリーダーで1972年にステレオ録音されていますが、本録音はステレオ盤はありません。
 この弦楽八重奏曲はメンデルスゾーンが、16歳の時に作曲した作品です。友人でヴァイオリンの先生のお誕生プレゼントとして作曲された曲だそうですが、裕福な家庭に生まれて何不自由なく育った作曲家が、16歳で作曲したということを割り引く必要は全くない、完成度の高い楽曲です。この楽曲はヴァイオリンが4人、ヴィオラが2人、チェロが2人となる弦楽四重奏×2の編成です。ロックで言えば、ツイン・ドラムにツイン・リードのようなイメージでしょう。音の厚みが凄い、とても若々しくて瑞々しい室内楽のカミ曲です。
ウィーン八重奏団は1947年、当時ウィーン・フィルのコンサートマスターだったヴィリー・ボスコフスキーと首席クラリネット奏者だったアルフレート・ボスコフスキー兄弟を中心に結成された。ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバスの弦5人と、クラリネット、ホルン、ファゴットの管3人からなる。今日までウィーン・フィルの名手たちによって受け継がれてきた伝統の音色が魅力。

Ensemble – Members Of The Vienna Octet
Cello – ニコラウス・ヒューブナー Nikolaus Hübner, リヒャルト・ハラント Richard Harand
Viola – ギュンター・ブライテンバッハ Günther Breitenbach, フェルディナント・シュトラングラー Ferdinand Strangler
Violin – ウィリー・ボスコフスキー Willi Boskovsky, フィリップ・マタイス Philipp Matheis, グスタフ・スウォボダ Gustav Svoboda, フリッツ・ライターマイアー Fritz Leitermeier
1957年、ウィーン優秀録音、名演、名盤。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

The Vienna Octet ‎– Mendelssohn - Octet In E Flat Major
レコード番号
LXT2870
作曲家
フェリックス・メンデルスゾーン
オーケストラ
ウィーン八重奏団員
録音種別
MONO
ORANGE WITH GOLD LETTERING

販売レコードのカバー、レーベル写真

GB DEC LXT2870 ヴィエンナオクテット メンデルスゾーン…
GB DEC LXT2870 ヴィエンナオクテット メンデルスゾーン…

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
EX
製盤国
GB(イギリス)盤

通販レコード

詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。
  • オーダー番号34-22573
  • 販売価格5,500円(税込)
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Posted by WoodStockR at 10:15Comments(0)通販レコード室内楽曲

2024年08月19日

個性は普段着から*イダ・ヘンデル、ベルグルンド、ボーンマス響 シベリウス&ウォルトン・ヴァイオリン協奏曲

無二の個性は普段から発散していた ― ダメであれば最初から弾き直して決してつぎはぎはしなかった。

 ポーランド出身、英国の大女流ヴァイオリニスト ― イダ・ヘンデル(Ida Haendel/1928~2020)は、ヨハンナ・マルツィやジネット・ヌヴーと同世代。カール・フレッシュとエネスコに師事し、彼女の演奏をシゲティも絶賛している。1935年ワルシャワで開催された第1回ヴィエニャフスキ国際コンクールで第7位に入賞(1位はヌヴー、2位がオイストラフ)。ヌヴーが49年に飛行機事故で早世したため、戦後のもっとも有名な女性ヴァイオリニストとなった。鋭いテクニックと、ニュアンスに富んだ音色が特徴的だが、気品よりは感情表出の激しさによって、女性ヴァイオリニストの中でも一頭地を抜いている。ヘンデルは幼少よりフレッシュやエネスコといった大家から音楽やヴァイオリンの基礎を学び、8歳でプロムス・コンサートで華々しくロンドン・デビューを飾ったという天才少女。
 ポーランド出身で Muza にはモノラル時代を含め多くの作品が残っていますが録音嫌いで、録音が極端に少ないためキャリアの割に情報は少なく過去の演奏家に錯覚されてそうだが、今も現役で活躍しています。今なお現役で、2008年に来日したときにスタジオで収録したアルバム『魂のシャコンヌ』(RCA BVCC-31116)が発売された。テクニックや艶やかな音色にはいささかの衰えもみせてはいないが、押しつけがましくない正確な感覚によるスタイル、見事なまでに自由なフレージング、楽曲の大きな方向惟に対する鋭い感覚といったヘンデルの資質は、冷静な正確さや小節レベルの 派手さといった部分的なものにこだわっていないからこそ賞賛される。
 ヘンデルは録音の際には決してつぎはぎはしないそうだ。つまり、ダメであれば小品なら最初から、ソナタであれば楽章単位で弾き直すというわけです。必要以上に細部のミスにこだわったような雰囲気は感じられない。

 ざっと500年続いて絶えていない〝ドイツ音楽〟はベートーヴェンからブラームスを中心に、そこにはシューマン。前後にはバッハやブルックナーまで人それぞれに名前が浮かぶと思います。それに対して、ウォルトンをはじめイギリスの音楽とは20世紀の音楽です。
 ヘンリー・パーセル以来、長らく自国産の作曲家を生み出さなかったため、イギリス音楽は最初にシベリウスの音楽に親近を示し、ウォルトンをはじめ作曲家たちも、その成果を摂取したのでした。民族的なものを昇華することと、表現主義の時代でもあった20世紀にあって、遅れて来た作曲者の輩出は、表現主義的なものの反動でもあった新古典、そして、イギリス紳士らしく微温な保守性が垣間見える作品となりました。また、イギリスとシベリウス録音は縁があり、ベルグルンドの最初のシベリウス交響の全集はイギリスのボーンマス交響楽団との間に為されています。
 20世紀は情報の時代で、戦争中の国民心理をラジオ放送が扇動した。そして、レコードによって全ヨーロッパに広まったのがイギリス、北欧音楽といえるでしょう。北欧のオーケストラの成熟を前にイギリスのオーケストラが支えた。それらのオーケストラを伴奏に、シベリウスやイギリスの作曲家のヴァイオリン協奏曲は、ヤッシャ・ハイフェッツ、ユーディ・メニューインによって広まり、ポーランドの音楽はイダ・ヘンデルも、また取り入れている。

ヴィンテージレコードの紹介《米デジタルリマスター盤》US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲

 1975年録音の高名なシベリウス・ヴァイオリン協奏曲(ASD3199)のデジタル・リマスター盤。カップリングは「2つのセレナード」、「ユーモレスク5番」からウォルトンの《ヴァイオリン協奏曲》に変更されています。80歳代になっても第一線で活躍し続けた彼女は、その長いキャリアにも関わらず、録音の少ないことで有名です。
  • 生前のシベリウス自身にも認められたというこのヴァイオリン協奏曲は、彼女の代表的名演。シベリウスの美しいメロディをひときわ引き立てる感性と表現力、3楽章での完璧な超絶技巧の冴えは圧巻。シベリウスのスペシャリストであるパーヴォ・ベルグルンドの伴奏も言うことなし。
  • US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲
 イダ・ヘンデルは鋭いテクニックを持ったヴァイオリニストの一人で英国のエルガー、ウォルトン等の協奏曲はもちろんのことフィンランドのシベリウスの協奏曲も大変得意としており1982年にはその功績にフィンランドの「シベリウス協会」から「シベリウス・メダル」も贈られている。楽器はストラディヴァリウス(1696年製)を使用。
(シベリウス)1975年7月7&8日サザンプトン、ギルドホール録音。(ウォルトン)1977年6月録音。プロデューサー:David Mottley、エンジニア:Neville Boyling。ステレオ録音。

 ヘンデルはヨーロッパ大陸の出身者にもかかわらず、イギリス音楽にも深い関心と理解を示し、英国楽壇への功労が認められ、1991年にはCBEを受勲した。
 エルガーやブリテンの協奏曲を積極的に演奏・録音したほか、ウォルトンの《ヴァイオリン協奏曲》の録音は、この作品の模範的演奏の一つに数えられている。この《ヴァイオリン協奏曲》は、それほど親しまれてはいませんが非常に厳粛でロマンティックな作品であり、とりわけ第2楽章がそのような性質を持つ。特に第3楽章はとりわけバイオリンの超絶技巧が要求され、ダブル・ストップや急速なアルペッジョが目立っている。技巧派のヘンデルが選んだのも無理ない話。聴き終わって、「音楽を聴いた」と感じる録音です。

 イタリア的なものの志向。決して、弦楽器の奏法に精通(せいつう)していなかったウォルトンですが、残された協奏作品であるヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの3つの協奏曲は広く知られています。3曲ともに、要求されるものは高いのに対し、技巧を喧伝するタイプの曲種ではありません。舞曲的な源泉をもち、派手に効果をあげるよりはむしろ抑制されたところに真価を発揮する。1楽章の叙情も、明瞭に光を帯びたそれではなく、ヴェールを帯びたもので、明瞭にそうした輪郭を描かないのもイギリス的なものの体質です。ヴァイオリンもその中でよく歌います。イダ・ヘンデルの演奏は、そこにあって、すべて的確に収められ過不足無く作品の性格を表現する。抒情的な性格は、ベルグルンドの指揮も巧みで、ヴァイオリンも引き立てますが、すでに、ヴァイオリンの技巧がそうしたバランスの中に引き立たせられる書法となっているのです。

レコードのディテール

Walton · Sibelius - Ida Haendel, Bournemouth Symphony Orchestra, Paavo Berglund ‎– Violin Concertos

プロダクト

レコード番号
AE-34501
作曲家
ジャン・シベリウス ウィリアム・ウォルトン
演奏者
イダ・ヘンデル
オーケストラ
ボーンマス交響楽団
指揮者
パーヴォ・ベルグルンド
録音種別
STEREO
製盤国
US(アメリカ合衆国)盤

ヴィンテージレコードのカバー、レーベル写真

US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲
US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲
SILVER WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g), Release 1986。1975年録音の高名なシベリウス・ヴァイオリン協奏曲(ASD3199)のデジタル・リマスター盤。カップリングは2つのセレナード、ユーモレスク5番からウォルトンの協奏曲に変更されています。