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2025年05月22日

音楽の感動を言葉に直すことの魅了 ― 自身の耳と心で感じた音楽の質を率直に著す吉田秀和の豊かな言葉は人々の道標となった。

音楽評論家の吉田秀和が没した日(2012年5月22日)。
著作は多数あり、指揮者ヴィルヘルム・フルトヴェングラーなど巨匠音楽家らの音楽に触れ、また当時日本では未知の存在だった作曲家ジョン・ケージやピアニストのグレン・グールドなどを日本の聴衆に紹介した。音楽教育にも貢献し、桐朋学園大学音楽学部の母体である「子供のための音楽教室」の創設にかかわり、小澤征爾、中村紘子らを育てた。吉田はあらゆる演奏を的確に捉え、豊かな言葉でもって世に伝えてきた。1983年、来日した巨匠ピアニスト・ウラディミール・ホロヴィッツの演奏に対して、数々の称賛の言葉が飛び交うなか吉田だけは「控えめに言っても、ひびが入っている」と評し、その率直な物言いが話題になったが、ホロヴィッツ自身は自覚していたという。その後再来日した際の見事な演奏に対しては格別の言葉をしたためたという逸話が残っている。

HOROWITZ IN MOSCOW

DE DGG 419 499-1 ホロヴィッツ HOROWITZ IN MOSCOW

DE DGG 419 499-1 ホロヴィッツ HOROWITZ IN MOSCOW

「ホロヴィッツ事件」というのが歴史にある。1983年6月11日は、ホロヴィッツが初来日してピアノ演奏を実際に日本の聴衆の前で行った日。
時代はバブル景気。ピアノ・ソロの演奏会では最高金額でした。その金額でホロヴィッツが動かされたと言われても仕方の無いことでしたが、『ひびの入った骨董品』と来日演奏を批評したのが、吉田秀和さんでした。それは若い時に来日して貰って、実際の演奏に接したかった。と言う吉田さんの正直な夢だったのですが、音楽批評雑誌の見出しだけが躍ってしまった感じです。
来日の演奏会は、その一週間後にテレビ放映され多くの関心を呼びました。口さがない人は『ボロヴィッツ』などとあざけったものです。初めてそのときにホロヴィッツという名前の老ピアニストの演奏を聴いた人は多かったことでしょう。誰かが、奇跡のピアニストを連呼していたら印象は変わっていたかも知れません。
無人島に持って行くレコードと、著名な演奏家が言った一枚。との表現が時に踊っているものですが、その言葉の前後に何があるのか、はたまた本当にその演奏家の言ったことなのか真偽が・・・インターネットで時に話題となります。でも、無人島を孤島、リゾートと解釈したらどうだろう。
ホロヴィッツの初来日は、芳しい結果では受け止められないことになりましたがモスクワでのライヴ、その帰り道での来日演奏会。それらが素晴らしいものであったこと、それはライヴ録音のアナログ盤の評判が良いので感じられるとおりです。
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